
はじめに
夏休み環境教育キャンプは、団体設立の翌年(1994年)からスタートし、2010年度は16回目の開催となりました。
患者支援団体が開催するキャンプというと、治療のための訓練を意図したいわゆる「患者教育」をイメージされることがあります。また、私たちの団体名から互助組織をイメージする方は、家族同士の交流を目的としたお楽しみキャンプを想像するのかもしれません。一方「環境教育」というとエコロジーを学ぶ、あるいは自然の中で遊ぶことのみをイメージされるのではないかと思います。私たちは、そのいずれでもないけれど、どちらとも似ている、少し変わったキャンプを開催しています。
私たちが開催するキャンプの目的は少し込み入っていて、丁寧に説明しないとその意図や実践は伝わりにくいと、かねてから気になっておりました。そんな折、私たちの野外プログラムに、ボランティアとして参加したい方々や、疾患がある子どもたちと野外活動を通してふれあう機会がある一般の方々や養護教諭からも、「子どもたちへのサポートや配慮について学ぶことができる参考資料はないか」と質問されることが多くなりました。
「支援の方法」は私たちなりに培ってきたものはありますが、できることなら、その背景となるキャンプ開催の「意図」や「しかけ」と深くかかわっていることをご理解いただきたいと考え、ここにご紹介することになりました。
私たちが開催する環境教育キャンプや、里山プロジェクトはほんの一例にすぎません。しかしながら、健康な子ども達も、支援を必要とする子ども達も、自然環境も、共にあることがあたりまえであるような場が、様々なところでひらかれるようになることを願ってやみません。
入手方法
・入手希望者には、発送手数料1冊300円にてお送りします。